トイレの「流す」ボタンと「呼び出し」ボタン

なぜトイレの「流す」と「呼出し」のボタンを押し間違えてしまうのでしょうか?


大学の授業「プロジェクト実習」では、身の回りのちょっとしたエラーをデザインの考え方で解決する方法を探しています。

トイレの「流す」ボタンと「呼び出し」ボタン2

今回は大学の多目的トイレのボタンに注目しました。
写真のように、便器の脇の壁に「水を流す」「呼出」と書かれたボタンが配置されています。
時々「流す」ボタンと「呼び出し」ボタンを押し間違えてしまってアラームが鳴っていることがありますが、なぜ押し間違えてしまうのでしょうか。

1.使われている色に問題があるのではないでしょうか

道路標識や信号など、身の回りで使われているサインに使われている色にはルールがあり、赤は禁止など、黄色は注意、緑は安全など、青は指示などを表しています。
リンク→JIS安全色(国土交通省-標準案内用図記号ガイドライン)

トイレの「流す」ボタンと「呼び出し」ボタン1

この色のルールを基準に現状のボタンの色を見てみると、色と意味がズレていることが分かります。

トイレの「流す」ボタンと「呼び出し」ボタン

色を変えてみると「水を流す」は「注意」ではなく「指示」の方が相応しいように思います。

トイレの「流す」ボタンと「呼び出し」ボタン2

また「呼出」は「安全」の色ではなく「禁止」の色の方が相応しいように思います。

トイレの「流す」ボタンと「呼び出し」ボタン3

2.表記にも問題があるのではないでしょうか

日本語が読めない人がこのボタンの文字の意味を読み取るのは難しそうです。
色からしても「安全」を示すボタンを押してしまいそうです。

そこで「流す」ボタンは緑か青に、そして「呼出」のボタンは日本語よりは認知度が高い「SOS」と示してはどうでしょうか。
JIS(日本工業規格)でもいくつかのSOSマークが推奨されています。

トイレの「流す」ボタンと「呼び出し」ボタン4トイレの「流す」ボタンと「呼び出し」ボタン5

この「緑色の呼出ボタン」は、デパートや駅のトイレでもよく見かけるボタンで、押し間違いがあることはネットの記事でも時々目にします。
もしかしたら色を変えるだけで解決できそうな気がしてきますがどうでしょうか?

追記

記事を投稿したところヒマナイヌ川井さんのブログ「2015年トイレの旅!ハイテク化しすぎた日本のトイレを検証する!」にも面白い記事があることを紹介していただきました。

それからデイリーポータルZの石川さんからも以前リサーチされた記事を教えていただきました。さすが石川さん、改善とかじゃなくて愛でていらっしゃいます\(^O^)/


Twitterには#BADUI(BADなUI-ユーザーインタフェイス)というハッシュタグもあって、「これなんかおかしくない?」と感じるボタンやサインの画像が沢山投稿されています。
中村聡史(BADUIの人) 氏の著作「失敗から学ぶユーザインタフェース 世界はBADUI(バッド・ユーアイ)であふれている」なんて本もあったりして、この問題は共感できることが多く、デザイナーだけでなくみんなで考えられる問題だなあと感じました。


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