浴室浴槽の使い方の違い
ゼミの活動

外国人観光客に「温泉の入り方」を伝えるにはどうしたらいいの?その2


こんにちは!4回生の野田です。
私の卒研のお話、外国人観光客の方々に、
「温泉の入り方」をどう伝えるかの4回目です!

前回の記事では、
一般的な家庭のお風呂場が日本と海外でどう違うのか
基本的な違いを見てみました。

代表的な浴室の様式の違いを表にまとめてみました。

浴室浴槽の使い方の違い

こうやって見てみると、
浴室の使い方とても違うことが分かりますね。

服を脱ぐ場所も、体を洗う場所も
お風呂から出て体を拭く場所も違います。

ネットで調べただけでは心もとないので、
大学に来ている留学生の方々にも聞いてみました。

・中国の留学生の話
裕福な家のお風呂は広いし、浴槽もあるよ
家によって、シャワーのみ・浴槽もあるなど違いはあるようですが、
日本のように洗い場と浴槽が分かれていることはなく、
浴槽の中で体を洗い、お湯にゆっくり浸かることは
ほとんどないそうです。

公衆浴場は中国にもあるよ
アカスリ、レストラン、ゲームセンターなども併設された
日本のスーパー銭湯のような施設が中国でも人気のようです。

★ 日本人が気づかない間にアジアに広まってゆく「スーパー銭湯」文化 – NAVER まとめ http://matome.naver.jp/
日本のスーパー銭湯大手の「極楽湯」が
中国の上海店をオープンした時の様子と
タイのバンコクの「湯の森」のレポートです。

★ 日本では大衆お風呂の極楽湯、中国では高級お風呂 – 市況かぶ全力2階建 http://kabumatome.doorblog.jp/
↑記事内にある注意書きの画像が面白いです!

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・オランダの留学生の話
「オランダの家ではシャワーのみで浴槽はなかったけど、
アイルランドに住んでいた時は、
浅く寝転べるくらい広い浴槽があったわ」

「公衆浴場はあるけど、日本のとは少し違うよ」
公衆浴場というより温水プールといった感じの健康施設で、
洗い場はシャワーの通り抜けで、水着を着て入るそうです。

ヨーロッパでは、特にドイツに、
「健康保養地(クアオルト)」という施設が
なんと300ヶ所以上もあるんだそうで、
温泉療法が古代から盛んだと聞きました。

「クア(Kur)」とは、
ドイツ語で「治療する、療養、保養のための滞在すること」だそうで、
日本の湯治場のような感じでしょうか。

★ 一般社団法人 健康保養地医学研究機構健康保養地(クアオルト)とはhttp://hrmed.jp/?page_id=694

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さて、もう一度国内の温泉施設に目を向けてみますと、
既に、日本の公衆浴場にも外国人観光客向けの
注意書きが色々な方法で書かれています。
既存の注意書き

この注意書きは、箕面温泉スパーガーデン様南天苑様にお願いして
写真を撮らせていただきました。

日本人が見れば「わかるわかる」となるんですが、
外国人の目線から見たときに「これは言われないと分からないな」
というマナーや注意に関することをできるだけ文字を使わずに、
ピクトグラムだけで伝えることはできないのでしょうか。

それから、これらを絵で伝えようとする場合、
「禁止」だらけのデザインになってしまうのは、
なんとなく面白くないのではないかと感じています。

「○○禁止」と言われるよりも、
「最初にこうして、次にこうしてください」の方が
親切ではないかと思うのですが、どうでしょうか。

そこで、これから考えるサインについて、
こんな方向で考えていこうと思ってます。

・言葉による説明でないデザインを考える
・禁止のサインをできるだけ作らない
・最低限必要なものだけに数を絞る

ということで、次回は、
温泉に入る手順を見ながら、
どこでどんなことを最低限伝える必要があるか
考えてみようと思います。