見やすい、分かりやすい「デザインの質」って何だろう
大学の自習室のドアに貼ってある表示がずっと気になっていました。
「OECU Learning Space」と書かれていて、その周囲に大学のマークやイラストが入っていて、それがラミネートされたものが養生テープとセロハンテープで固定されています。
背景と文字のコントラストも高いですし、読めない訳ではないのでダメではないのですが・・・。
そこで、はっきりと見やすく、そして大学の学習室らしいデザインにするにはどうしたら良いかゼミで考え、大学に対してこんな提案をしたところ、デザインの許可が出ました。
表示位置の調整
掲示する高さは、厚生労働省2018年発表データから19-25歳の男女の平均身長を調べ、その範囲内に入るようにしました。
使用フォントと色の改善
フォントには、JR東日本や東京メトロのサインデザインなど公共施設で使用されている、視認性の高い書体「フルティガー(Frutiger) 」を使用することにしました。
Frutiger — 視認性の高いサインデザインの定番書体 – フォントブログ https://t.co/yT8ZdfoF7v
— kuralabot (@kuralabot) 2018年11月10日
情報の整理
掲示場所は学内なので、わざわざ校章を表示する必要はないため文字のみの表示とし、また沢山の色を使うのではなく、2018年10月に発表された本学の新VIのスクールカラー「OECUグリーン(CMYK 90/0/100/10)」に近いグリーンのみを使用することにました。
この色なら壁とのコントラストも高く、視認性が高くなると考えました。
カッティングマシンを使ってシートを切り抜き、
切り抜いたシートをリタックシートに転写し、空気が入らないように慎重に貼ります。
今回のお題の大学の学習室らしいデザインというのは、要は「読めれば良い」や「書いてあるから読めるだろう」というレベルではなく、(1)視認性や可読性に配慮し、(2)大学のV.I.に沿ったデザイン要素を正しく使用したレベルの「質」が確保されたデザイン、ということではないでしょうか。