カメラの原点を体験する──カメラ・オブスクラのワークショップ
教室の窓を黒い布で覆って遮光し、1箇所だけ小さな穴(aperture)を開ける。
そこから差し込む光が、反対側の壁に静かに像を結びます。外の風景が、上下左右逆さまに浮かび上がる──
今回のワークショップでは、「カメラ・オブスクラ(Camera Obscura)」の原理を実際に体験しました。


カメラ・オブスクラとは、現在のカメラの原型とも言える仕組み。
小さな穴から入った光が、箱や部屋の内側に像を投影する現象で、人間の眼球の内部でもこれと同じことが起きています。中世の画家たちはこの仕組みを絵画制作に応用していたとも言われています。
カメラオブスクラ|wikipedia
原始的なタイプのカメラ・オブスクラは、部屋と同じくらいのサイズの大きな箱を用意し、片方に小さな針穴(ピンホール)を開けると外の光景の一部分からの光が穴を通り、穴と反対側の黒い内壁に像を結ぶというものであった。画家がこの箱の中に入り、壁に紙を貼り、映っている像を描き写すことで、実際の光景とそっくりの下絵をつくるという使い方がされた。


教室のホワイトボードに外の景色がぼんやりと現れると、最初は「え、何か見える?」といった反応。
しかし目が暗さに慣れるにつれ、次第にはっきりと映し出される建物や人の姿に、思わず「わあ!」と歓声が上がりました。


スマートフォンのカメラでは当たり前になった「写る」ことの背景には、こんな素朴な光の性質がある。
道具としてのカメラの理解を、視覚の仕組みから再発見する貴重な時間となりました。



