kuralabフェイスシールド
デジタルものづくり

フェイスシールド開発についての論文が、日本デザイン学会誌「デザイン学作品集28号」に掲載されました


すっかりフェイスシールドの話題は耳にしなくなりましたが、2020年4月に順天堂大学医学部総合診療科学講座森博威准教授との共同研究で「医療機関で使用できる低コストの簡易フェイスシールドの普及に向けた研究および開発」を行いました。

当時は、新型コロナウィルス感染拡大の影響により医療機関で物資が不足し、当時の大阪市長が雨合羽の提供を呼びかけたり、クリアファイルなどを用いた手作りのフェイスシールドを使用している病院もある状態でした。
この状況を受け、大阪大学をはじめ、様々な機関が3Dプリンタで製作できるフェイスシールドのフレームのデータを公開し、にわかにフェイスシールドに注目が集まりました。

しかし、3Dプリントは一般的には大量生産には向いていない造形方法で、公開されていた色々なフレームのデータを出力してみたところ、形状や設定によっては1つあたり数時間掛かるものや、消毒が難しいものがあり、従来の技術やリソースも活用した安全かつ短期間で安価に大量生産できる方法を早急に検討する必要がありました。
そこで、森博威先生の協力を得てラピッドプロトタイピングを繰り返してPP(ポリプロピレン)シートを用いたフェイスシールドの設計を検討し、多くの大学がオンライン授業への切り替えのために業務を停止している4月〜5月の間に、短期間で製品化することができました。

kuralab研究室見学

その後、2022年6月に開催された第69回日本デザイン学会研究発表大会にて、プロトタイプ制作から製品化に至るまでのプロセスについて口頭発表し、この度、当時の状況で明らかになったフェイスシールドの課題や展望についてまとめた論文が、日本デザイン学会誌「デザイン学作品集28号」に掲載されました。

kuralabフェイスシールド

森博威先生、山田千夏先生ほか、たくさんの方に多大なご支援とご協力をいただきました。
特に、製品化にあたっては、共和ゴム株式会社代表取締役寺阪剛氏のご尽力により、PETフィルムなどの材料物資の確保が難しかった時期にも関わらず、医療機関、学校、自治体などにフェイスシールドを届けることができました。心より御礼申し上げます。