「手のひらサイズペンプロッタ」のいしかわきょーすけさんに特別レクチャーをしていただきました
MakerFaireではすっかりお馴染みの「手のひらサイズペンプロッタ」制作者のいしかわきょーすけさんは、kuralabのペンプロッタ制作の師匠!
そんないしかわさんが、2年ぶりに、ご自身の作品を持参して、ゼミでレクチャーをしてくださいました。
手のひらサイズのペンプロッタを作り続ける理由 – Make: Japan 2023/01/27
ペンプロッタはメカ、エレキ、ソフト、コンテンツ、すべてが上手く組み合わさることで初めて絵が描けるところが楽しいと感じています。メカやモーターを…
ペンプロッタとは
ペンプロッタとは、CADなどで製図した建築や機械の図面を紙に出力するための機械で、XY方向にペンを動かして滑らかな線を描くことができる機械です。
絵を自動で描く機械は見ているだけでワクワクしてしまいますが、初めていしかわさんのペンプロッタを見た時に、それを自作するなんて一体どういうこと????と衝撃を受けました。
今日はその舞台裏や新しい挑戦を目の前で見せていただきました。
いしかわさんのペンプロッタの心臓部を体験
いしかわさんが制作するプロッタの最も大きな特徴は、ペンを軸上で動かす「直動(ちょくどう)」と呼ばれる仕組みです。
ネジの回転運動を直線運動に変換する仕組みで、ネジが回転すると、ネジに取り付けられたナットが回転方向にしたがって動くというものです。
そのナットに「スライド抵抗」(ボリューム/ポテンショメータ)を取り付けることで、ナットが移動すると、抵抗値が変化し、その値をフィードバックするのがポイントです。
抵抗値を変えるとその値に向かってネジが回転して止まる、いしかわさん特製の装置でその仕組みを体験しました。
ブレゼンハムのアルゴリズム?
ブレゼンハムのアルゴリズムとは、与えられた始点と終点の間に連続した点を置き、近似的な直線を引くためのアルゴリズムです。
これを利用して、XY軸をそれぞれ動かすことで、このような絵を描くことができます。
コンピュータのディスプレイに直線を描画するのも同じ仕組みです。
いしかわさんの新たな挑戦は「デルタ型」
いしかわさんは今、XY軸を使った機構ではなく、3つの軸を制御するデルタ型のプロッタの制作に挑戦しています。
その仕組みを理解できるように、3つの軸をそれぞれ手動で動かすことができる特製の装置を使って、みんなで操作して仕組みを体験しました。
何度も失敗して色々な工夫を重ねたり、目標とするものを見に行ったり、いしかわさんの探究心と行動力に刺激をもらいました。ありがとうございました!
いしかわさんは、MakerFaireTokyo2024(9月21日(土)22日(日)開催@東京ビッグサイト)に出展予定とのことです。ご興味のある方は、ぜひ実物を見に行ってくださいね!