デジタルカメラの基礎知識|絞り値とシャッタースピードと被写界深度と
物が見える(写る)ためには、次の3つの条件が揃う必要があります。
- 「物体」:物がなければ物は見えない
- 「目」(カメラ):物を見ないと物は見えない
- 「光」:光が物体を照らさないと物は見えない
物体に当たった光が反射してカメラの感光体に当たることを「露出」や「露光」と言います。
露出
露出は、「シャッタースピード」と「絞り」と「ISO感度」の組み合わせで調整します。
露出を調整することで、明るい屋外でも暗い写真や、夜の室内のような暗い場所でも明るい写真にすることもできます。
デジタルカメラでは、写真の明るさが適正となるよう露出をコントロールする「自動露出(AE)」機能が搭載されています。
引用もと:Nikonイメージ デジタル一眼レフカメラの基礎知識「露出」
カメラの自動露出調整機能は、写っている画面全体の平均の明るさを18%のグレーに近づくように露出を調整しており、これを適正露出と呼びます。
適正露出よりも+(明るく)に補正することをオーバー、ー(暗く)に補正することをアンダーといいます。
適正露出よりもオーバーにすると、このように暗いところが明るくなり、屋外の明るかった部分はより明るくなって真っ白な光になっています。
逆に適正露出よりもアンダーにすると、このように全体が暗くなり、廊下の冷たい感じが強調されています。
イイ感じの写真を撮るテクニック「白いものを撮ったのにグレーになるよ?」→ 適性露出と露出補正が分かると、白いものを白く、黒いものを黒く撮影できる https://t.co/EAgxi9Y1ky @kuralab_projectさんから
— kuralabot (@kuralabot) 2018年5月7日
シャッタースピード
シャッタースピードとは、シャッター(=撮像素子に光を当てるために光を取り入れる幕)が開いている時間のことです。
蛇口の水をコップに注ぐ様子で例えると、短い時間しか開かなければ水は少ししか入りませんが、長い間蛇口を開くとコップには沢山水が入ります。
シャッタースピードを速くすると、シャッターが開いている時間が短くなるため、光が撮像素子に当たる時間が短くなり、暗い写真になります。
逆にシャッタースピードを遅くすると、光が撮像素子に当たる時間が長くなり、明るい写真になります。
シャッタースピードが速いと、動いている被写体を止めて写せますが、シャッタースピードが遅いとシャッターが開いている間にカメラが動いて手ブレになったり、被写体が動いて被写体ブレになったりします。
引用もと:Nikonイメージ デジタル一眼レフカメラの基礎知識「シャッタースピード」
絞り値(F値)
絞り値とは、レンズを通る光の穴の大きさの度合いを表します。
絞り値:32 | 絞り値:5.6 |
蛇口の水をコップに注ぐ様子で例えると、コップ一杯に水を満たすために、蛇口を細く開くと一杯になるまでに時間がかかり、大きく開くと早く一杯になります。
絞り値を変えると、絞りの開き具合が変わり、レンズを通る光の量が変わります。
絞り値を大きくすると、撮像素子上に写る像が暗くなり、暗い写真になります。
逆に絞り値を小さくすると、撮像素子上に写る像が明るくなり、明るい写真になります。
引用もと:Nikonイメージ デジタル一眼レフカメラの基礎知識「絞り値(F値)」
絞り値とシャッタースピードの関係
このコップにちょうど1杯の水の量が適正だとすると、蛇口を細く開けば一杯になるまでに長い時間がかかり、大きく開けば早く一杯になりますが、どちらもコップを水で満たすことができます。
しかし、開き具合と時間の組み合わせによって、写真の見え方が変わります。
絞り値を調整したときは、それに見合う分だけシャッタースピードを調整すれば、どの組み合わせでも適正露出の写真となります。
しかし、絞り値を変えれば被写界深度が変わりますし、シャッタースピードを変えれば動いている被写体のブレ具合が変わります。
引用もと:Nikonイメージ デジタル一眼レフカメラの基礎知識「絞り値とシャッタースピードの組み合わせ」
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— kuralabot (@kuralabot) 2018年5月7日
ISO感度
ISO感度とはデジタルカメラが光をとらえる能力を表す値です。
フィルムやデジタルカメラの撮像素子では、感度を上げるほどコントラストが高くなり、ノイズも目立つようになります。
ISO感度を2倍にすると電気信号は2倍になります。
ISO感度を2倍にすると撮像素子に当たる光の量が半分で適正露出になります。
つまり、ISO感度をISO100からISO200に上げると、同じ絞り値(F値)であれば2倍速いシャッタースピードで撮影できます。
引用もと:Nikonイメージ デジタル一眼レフカメラの基礎知識「ISO感度」
被写界深度
ピントを合わせた位置に対して、その前後のピントが合っているように見える範囲を「被写界深度」といいます。
スマートフォンのアプリなどでは、画像に後からエフェクトを掛けて画像をぼかすことがありますが、ここで説明するのは、絞り値を変えることで作る被写界深度についてです。
絞り値を変えると、ピントが合って見える範囲も変わります。
絞り値を大きくするほどピントの合っている部分の前後もピントが合っているように見えてきます。
逆に、絞り値を小さくするほどピントの合って見える範囲は狭くなります。
引用もと:Nikonイメージ デジタル一眼レフカメラの基礎知識「被写界深度」
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レンズの焦点距離と画角
広角レンズほど画角が広く、望遠レンズほど画角が狭くなります。
カメラのレンズは、レンズの組み合わせと焦点距離による違いですが、スマートフォンのカメラでは基本的には画像の拡大によるズームです。
レンズの焦点距離とは、ピントを合わせたときの、レンズから撮像素子までの距離です。
焦点距離の短いレンズほど画角が広くなり、写る範囲が広がります。
焦点距離の長いレンズほど画角が狭くなり、被写体が大きくなります。
引用もと:Nikonイメージ デジタル一眼レフカメラの基礎知識「レンズの焦点距離と画角」
遠近感(パースペクティブ)
望遠レンズでは、広角レンズや標準レンズに比べて、背景が被写体の近くに(大きく)写ります。
画角(見える範囲)が狭いため、遠くのものでも一部分しか写すことができず、結果として背景が近づいた(遠近感が圧縮された)ように見えるので圧縮効果とも呼ばれますが、特別な現象が起きている訳ではありません。
遠近グリッドを参考に見てみると、画角が広いと手前と奥の差が大きく見えますが、画角が狭いと手前と奥の差はあまりありません。
遠近感(パースペクティブ)とは、「近くのものは大きく、遠くのものは小さく見える」というものです。
広角レンズでは背景が広く写り、遠近感が強調されます。
これに対し、望遠レンズでは広角レンズほど背景が広く写らず、遠近感が圧縮されたように見えます。
引用もと:Nikonイメージ デジタル一眼レフカメラの基礎知識「遠近感(パースペクティブ)」
イイ感じの写真を撮るテクニック|ズーム機能を使うと「レンズの圧縮効果」で「スカスカ」を「ギュウギュウ」に表現できるよ! https://t.co/c51IyLuyKa @kuralab_projectさんから
— kuralabot (@kuralabot) 2018年5月7日
圧縮効果を活かした作品例
【強者】『ベタ踏み坂(中海大橋)を自転車で登坂する人』②
圧縮効果を活かして撮影された雑踏
圧縮効果が活かされていない例
映画やゲームでの活用例
3DS MAXでのカメラ設定の例
3DCG空間では物理的な制限がないので、どのような光源もカメラも設定可能ですが、例えば3DS MAXのように現実世界のカメラをシミュレーションする機能が用意されているものもあります。
物理カメラ
物理カメラ機能のサポートのレベルは、使用するレンダラーによって異なります。