カメラを使わない写真-フォトグラムを知っていますか?
この手形は、モノクロ印画紙の上に直接手を置いて光を当てて作ったものです。
印画紙の上に直接モノを置いて感光させて写真を作る技法を「フォトグラム」といいます。
バウハウスの教員でもあったハンガリー出身の芸術家モホリ・ナジによる実験的な作品が有名です。どんなものなのか、ここでモホリ・ナジのフォトグラム作品も見てみましょう。
リンク→画像検索「Moholy-Nagy photogram」
印画紙には感光剤が塗られていて、暗い場所で光をあてた印画紙を現像すると、感光した部分は黒くなります。反対に光が当たっていないところは白いままとなります。
その白から黒への階調を利用して写真を現像するのがモノクロ印画紙です。
初めての暗室作業
モノクロ印画紙を使ってフォトグラムを作るには、暗い部屋とライトが必要です。
そして、感光させた印画紙を現像する薬剤が必要です。
現像
まず最初に現像液という強アルカリ性の液に浸けて、感光剤に含まれた銀を反応させます。現像液につけると感光した銀は黒くなります。
停止
現像反応を止めるために、停止液という酢酸水溶液に浸けます。
定着
次に定着液という、印画紙に残った銀を除去する液に浸け、これ以上反応が起きないようにします。
洗浄
最後は水で洗い、乾燥させたら終了です。
フォルムや光の透け具合などを工夫すると、身の回りのものでグラフィカルな表現をすることができます。
毎年恒例、印画紙の上に顔を置いて光を当ててみました。
ゼミのみんなの横顔シルエットが勢揃いで〜す。